寝台特急カシオペアに昼間に乗った

~~乗るっ~~乗った。

かつて上野札幌間で運行されていた寝台特急カシオペアは、北海道新幹線の開業に伴って運行終了したけど、今も東日本で観光列車みたいな感じでちょいちょい運行されている。
基本はそれも夜行列車としての運用のはずなんだけど、日中に仙台から上野に向けて送り返すところに客を乗せよう的な雰囲気のツアーも運用されているらしい。

これの広告メールが12月に送られてきて、勢いで申し込んで、それで行くことになって、行った。

今は2月のツアーがキャンセル待ちでありそう。内容はだいたいこの通りです。

www.jrview-travel.com

12/16(月)

仕事中にいいメールが届く。

【ご案内】カシオペアツインに乗れる貴重な機会！カシオペアの旅（仙台発上野行き）<1/13、2/15発> - JR東日本びゅうツーリズム＆セールス

関西人であるのでカシオペアや北斗星よりはトワイライトエクスプレス派なのだけど、トワイライトエクスプレスに乗れずじまいのまま廃止になってしまったことをずっと心残りに思っていて、その他のブルートレインにも似たような郷愁を抱いていた。
カシオペアはその後も団臨で運用されていることは知っていつつ特に能動的には調べずにいたんだけど、いざ案内が降ってきたら流石に行くか〜〜という気持ちになったので行くことにした。

申し込んだ時点ではキャンセル待ちだったので、「うっかり繰り上がったら行くか」という気楽な精神で申し込んだ。

12/17(火)

お昼頃に電話がかかってきた。キャンセル待ちだったのが繰り上がったので行きますか、という確認で、じゃあ行きますということにした。当日入りは流石に厳しいので仙台で前泊することにしてホテルを取り、飛行機の方が安かったので飛行機(peach)のチケットも取った。仙台への飛行機といえばかつての因縁があるのだけど、前日入りなので何かあったときは猶予があるということと、あと現実的にだいぶ安かったということでヨシとした。
blog.astj.space

1/12(日)

前日。前乗りなので京都駅からはるかに乗って関空に向かう。

のだけど、飛行機の出発1時間前くらいにふと気付いたら財布を家に忘れてきていた！

1泊2日の旅行(関空から飛行機に乗って仙台から電車に乗って帰ってくるだけ)のために空港に着いて、財布持ってきていないことに気づく。気付かぬうちに、Apple Payに全てを賭ける旅が始まっているのだった……！
— じゅりあす (astj) (@ast_j) 2025年1月12日

取りに戻ってると間に合わないし、 iPhone と Apple Watch があるので PayPay なり交通系IC (ICOCA) なりでいけるんじゃないかと信じてそのまま現金なしで行くことにした。

最初は仙台駅付近でどこかラーメンでも食べようかと思っていたけど、現金しか使えないと困るなと思ったので駅ビルで牛タンを食べた。

仙台は路上の隅とかに雪の痕跡がほんのり残っていた。

1/13(月)

当日。カシオペアが出るのは昼前だったので、朝一番は時間があった。駅の横のポルタを眺めたり、仙台に来たら毎回買ってしまうずんだシェイクを飲んだり、あと駅弁を買ったりした。あとツアーの受付もした。

仙台駅にカシオペアが入場してくる時間も丁寧に予告していただいていたので待ち構えているとEF81が引いてきて入場。いかにもっぽい画角の構図で喜んでしまった。

なんなら車体の側面に北斗星でおなじみの流星も入ってて感動。（しかしよく考えたらカシオペアは往年はカシオペアカラーのだったから、往時の姿ではないのよな……）

自分のことは前述のようにトワイライトエクスプレス派だと思っていたのだけど、いざカシオペアを見るとすごくテンションが上がる。

写真を撮りまくってるうちに発車時刻が意外と近づいてくるので乗車。ふつうグレードの個室ことカシオペアツインを1名で使うのでゆったり。

お昼ご飯には仙台駅で買った駅弁を食べた。噂の炙りえんがわ寿司。おいしかった。間違いなくおいしかったけど、噂によってハードルを上げすぎてしまった気も少しした。今になって思うとそういえばお酒を買ってなかったのだな。せっかくだし飲酒してもよかった気がする（が、飲酒したら車内で寝てたと思う）。

車内でも写真を撮りまくっていた。

昼間に走るので当然ながら外は明るい。特段風光明媚とかではないけど、内陸のほうは結構雪が残っていてきれいな景色であった。

今回のツアーの面白ポイントとして、割り当てられた個室はカシオペアツインなのだけど、一番の豪華個室であるカシオペアスイートを見学させてもらうことができる。すっげーじゃん！とテンションはめっちゃ上がった。しかし当然ながら道中で揺れたりするのは豪華個室でも変わらない訳で、仮に上野北海道の間でこれを取るかというと贅沢な選択だっただろうなあとほんのり思ったりした。いやでも仮に予約が取れたら喜んで取ってたな、とも今思い返した。

カシオペアにはダイニングカー（食堂車）もある。今回のツアーでは残念ながら食堂車営業はしてなかったのだけど、時間指定で30分くらい座席に座ることができて、とことんマニア向けのサービスが行き届いている。車内販売で買ったコーヒーとお菓子でおやつタイムとした。

仙台から上野まで6時間弱かけてゆっくり行く行程で、道中暇を持て余すんじゃないかと思ったけど、スイートとダイニングの見学タイムの時間が指定されているのがいい区切りになる。後は持ち込んだ Kindle でマンガを読んだりして優雅な休日を過ごした。前述のように個室のベッドはシーツとかを広げて完全なベッドメイクをすることはできなかったけど、ソファを引き出してベッド形態にすることはできるので、ごろ寝くらいは全然可能なのも良かった。
しかし日中ということは当然外からも車内の様子は見える訳である。最初ホテルにでもいるつもりでありのまま度の高いくつろぎをしそうになっていたが、ふと窓の外を見てちょっと社会性を取り戻すみたいなのもあった。。。

上野に着いた頃には日も暮れていた。