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エジプトでピラミッドを見たりしてきた

表題の通り。だいぶ時間が経ってしまったけど、2月に1週間ほどエジプトに行ってきた。カイロ周辺に滞在して、有名なギザのピラミッドやスフィンクスにおののき、その南にある他のピラミッドも訪れ、そしてカイロの町でまさに異文化という体験をして来た。折角なので、その思い出話をしようと思う。

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先に断っておくと、今回撮った写真をペタペタ貼ろうと思うけど、いいカメラを持っていったわけではなく iPhone のカメラで適当に撮っただけなので画質はお察しという感じ。特にズームした写真は貼ってみるとだいぶアッハイって感じだった……

この記事は筆者が2017年2月にカイロに渡航した体験について言及していますが、その後の変化により状況が変化している場合もあります。
特に治安や安全情報については最新の情報を参照することを強くおすすめします。

経緯

いろいろあって両親が行くことになり、折角なのでお前もついてくるか、と打診を受けたので着いていくことにした。おどろくほど全て親に任せっきりにしていたのでプランなどは全て親の立てたものにくっついていっただけである……
よっぽどエジプトに思いが強い人でなければ、自分から積極的にエジプトに行こうと思い立つことはまぁそんなになかろうと思う。僕も実際そうだったのだけど、目の前にエジプトに行くチャンス、しかも細かいことは考えずにお任せできる(ひどい)とあればいっちょ行ってやりますか、と思い立っていくことにした。

行程(ざっくり)

  • 水曜夜遅くに出発するエミレーツ航空の便で 関空 => ドバイ => カイロ に向かう
  • 木曜朝にカイロに到着後、ギザのピラミッド近くのホテルに2泊する
    • この間にギザ周辺のピラミッドやスフィンクスを見てピラミッドパワーを摂取する
  • 土曜にカイロ市街に移動し、カイロ市街のホテルに3泊する
  • 火曜夕方に出発する同じくエミレーツ航空の便で カイロ => ドバイ => 関空 に戻る
  • 水曜夜に帰国、おつかれさまでした

カイロに向かう

昔はエジプト航空の直行便があったらしいけど、今は乗り継ぎ便しかないのでドバイ乗り継ぎでカイロに向かうことになった。飛行機機内で WiFi がつながったのでインターネットできて便利。ほんのちょっと(10MB!)だけ無料で接続できて、後は $1 で 500MB 通信できるので $1 支払ってポチポチインターネットをしたりしていた。



ドバイの空港もインターネットふつうに使えて便利。飛行機を待ってる間はだいたいバンドリのライブの感想ブログを書いていた。エジプトに行く気あるのかという感じである。

astj.hatenablog.com

そういうことをしているうちにカイロに到着。カイロ空港はカイロの中心部から少し離れたところなのだけど、ちょっとあたりを見渡すとふつうに砂漠なのでびっくりした。砂漠くらいでびっくりするなという話かも知れないけれど、エジプトはもうちょっと都会っぽい感じなのかと思っていた。しかしまぁ、草原や森の代わりに砂漠が広がっているだけといえばそうかもしれない。

カルチャーショック

空港周辺はまあ "草原や森の代わりに砂漠が広がっているだけといえばそうかもしれない" というかんじなんだけど、車窓から見てるだけでも日本や欧米的な先進国の都市とはだいぶ雰囲気が違うな、とびっくりしてくる。ぱっと目にはレンガを並べて積んだだけじゃないの?というふうに見えるマンション。めちゃめちゃ車で混雑しまくってる道路。道路は車線があるのかあやふやで、みんな隙あらばガンガンクラクションを鳴らしながら突っ込んでいく。歩道の横断も豪快で、カイロ市街とよばれるあたりでも安全な横断歩道みたいなのあんまりなくて、カイロっ子は車がガンガン突っ込んでくる車道をいけるいけるという感じでふつうに渡っていく。子供だけじゃなくて若者もおっちゃんもおばちゃんも渡っていく。
これがカイロ市街から離れて隣のギザに向かうとさらに迫力が出てきて、道がボコボコだし(そもそも舗装されてない砂)、時々現地の人が馬車で移動してたりするし、大きな道の真ん中はゴミ捨て場ゾーンになってる。走ってる自動車もどんどん古びた感じになってきて、20年前くらいの日本車かな、とか、ライト壊れてますよ、とか、エンジンのふた開いてますよ、といった車がどんどん増えてくる。これにはだいぶびっくりさせられてしまった。また、ラクダや馬が道を走っているということは、彼らの落とし物もそのへんに転がってる訳である。豪快。
写真撮っておけるとよかったのかもしれないけど、異国の町の観光地でもないところで写真を撮るのは怖くてあんまりできなかった。実際怖いことはそんなになさそうだけどビビっていた。

ちなみにそういう喧噪も数日いるとだんだん慣れてきて、こんなものかという気持ちになってたから面白い。いや、道を渡るのは難しかったけど……

気候

エジプトはとにかくめちゃめちゃ暑い印象があるけど、別に赤道直下ではないのでふつうに四季がある。2月の頭は昼間の最高気温が20度くらい、最低気温は10度くらいという感じなので、Tシャツ半パンの世界ではない*1し、日陰とかだとそれなりに寒い。そんな2月くらいの時期が観光のハイシーズンという話だった。7月とか8月は地獄っぽい。

アラビア語

エジプトの公用語アラビア語である。あの右から左に書くうにょうにょしたやつ。喋れないのは諦めるとしても、文字すら読めないのでめちゃめちゃ難儀する。勿論観光地とかだと英語で戦っていくことはできるのだけど、まったく字が読めないのはめちゃくちゃ厳しい気持ちになる。

ところで、アラビア語の数字ってどんな数字が書かれてるかご存じでしょうか。アラビア数字というからには 1,2,3…… っていう数字かと思ったらそんなことはない。アラビア語の数字はアラビア数字ではない!!!!どうやらインド数字とよばれるらしい文字で書かれている。我々に優しいのは、数字は左から右に読む、ということくらい。

インド数字 - Wikipedia

とはいえ数字が全てこのインド数字で書かれているわけでは無くて、アラビア数字と併記されてることもそこそこ多い。併記や対応表を見ながらがんばって覚えていくと、そのうちインド数字だけで何が書いてあるか分かるようになるので便利。

食事

海外に日本人が行くときのお約束だけど、生水は飲まずにミネラルウォーターを飲みましょうというのは定番。ホテルやツアーでもことあるごとにペットボトルの水を用意してくれるので頼りになる。また、生の果物や野菜も基本的にはやめましょうという感じなので気をつけることになる。ホテルの食事でどこまで気をつけるかは各位の意識次第という気もするけど……
外にケバブ的な物を買いに行ったり食べに行ったりするのも面白かったのだけど、英語か写真のついてるメニューがないと頼みようがないという問題があって、そこはがんばりましょうという気持ちになった。上にも書いたけど、アルファベットなら文字読めるけどアラビア語は認識もできなくて厳しい戦いを強いられる。今回は親がぐったり気味でホテルのケータリングで済ませてしまったみたいな日もあったりして、あんまり食事は冒険できなかった。
一方で、散歩で見かけt町のその辺のパン屋さんに入って、美味しそうだけど何か良くわからないパンを買うのはおもしろ体験だった。メニューの話じゃないけど、パン屋とかなら店頭に並んでるので店員さんに指差しでこれ、これ、これ、OK、後は言われるまま払います、くらいで買えるのでそんなに恐れることはない。幸い外見的にいかにも異国の観光客だったので、はいはいOKOKという感じで対応してもらえて助かった。

お金

エジプトの物価は安い。観光客向け、特に国外客向けには現地の人向けより高いお値段体系になってることもままあるのだけれど、それでもOKOKという気持ちでやっていって許せると思う。
ちなみにカイロにもマクドナルドはあるのだけど、お値段を計算すると現地の伝統的?ファストフードよりだいぶ高いので、ファストフードという感じではあんまりなさそうだった。(我々は怖がらずに食べれる食事として重宝した……)

お金絡みでいうとバクシーシという話題もあった。

egypt.seesaa.net

イスラム教の喜捨的な考え方に基づいているのだけど、外形的には要はチップみたいなものである。何かにつけて(少額でいいんだけど)お礼、心付けみたいな感じでちょっとお金を渡しましょうみたいな感じ。そんな大した金額ではないので異文化体験だと思っておくのがよいと個人的には思う。強いて注意するとすれば、細かいお金が割とバクシーシで消えていくので小銭や小額紙幣を何かと作っておく必要があるくらいかな。。。

ギザ

例のでかいピラミッドやスフィンクスのあるギザはカイロのお隣。車窓から見える光景を見ながらしばらく車で揺られているんだけれど、ふと運転手に言われて目線を上げるとそのへんにどかーん!とピラミッドがでてくる。すごい。大迫力。

三大ピラミッド自体は砂漠の中にどかーん!と鎮座しているのだけど、ギザの三大ピラミッドに関して言うとけっこう目の前までギザの町が広がっているので、砂漠の中を歩き倒して……というほどではない。(とはいえギザの町の中心からでも歩くとだいぶあるので、たとえギザに泊まっててもツアーみたいなので行くとよさそう)。世界遺産の一大観光地なのでとにかく人でごった返していて大変な感じだった。
ピラミッドやスフィンクスは異常にフォトジェニックで、ちょっとアングルを気にするだけでいかにもな写真が大量に撮れるからすごい。

遠目に見ている分にはおお、すげえ、という程度なんだけど、近づくと巨大さに圧倒される。数千年の昔に石でこんな巨大な建造物を作るとかファラオやばい。

そしてピラミッドは(追加チケットを買えば)中に入ることもできる。薄暗い坂道を登ったり降りたりして玄室に入る体験。特別目を引く何かがある訳ではないのだけど、ただでさえとにかくばかでかいピラミッドの中に通路が構築されているのを見ると、古代エジプトすげーなという気持ちがさらに補強される。ちなみにピラミッドの中もけっこう混んでてたいへんだった。

ちなみに、スフィンクスは思ったより小さい。あんまりいい写真じゃないけどこれで雰囲気感じてほしい。

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スフィンクスのどアップで背景にピラミッドを入れた写真のせいでサイズが過大評価されている節がある。それでも十分でかいんだけど。

スフィンクスついででいうとこれはおしりです。

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サッカーラのピラミッド

そんなギザの三大ピラミッドが有名だけど、そのちょっと南に行くと、ギザのピラミッドより少し前の時代のピラミッドを拝むこともできる。

メンフィスとその墓地遺跡 - Wikipedia

今回はガイドさんに屈折ピラミッドと赤ピラミッド、階段ピラミッドのみっつに連れて行ってもらった。赤ピラミッドと屈折ピラミッド(近い)に関しては朝早く行ったということもあって観光客も全然いなくて、砂漠の中を車で走っていくと突然どっかーん!とピラミッドが現れる感覚がある。ギザのピラミッドは町からでも見えるとか、近くまで観光地エリアが広がっているのだけど、こちらはそうではないのでなおさらどっかーん!感がある。階段ピラミッドは観光客や観光客相手に商売する人達ですこし賑わっていた。

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ピラミッドはもともとはピラミッドだけあった訳ではなくて、その周りに神殿っぽいものがたくさんあった。階段ピラミッドの周りはそういった神殿の残骸や復元された神殿などがあったのでそこもみた(写真はない)。ピラミッドというとピラミッド本体のことばかり想像しがちだけど、あの周りにいろんな施設?遺構?があって、その集合体のピラミッド・コンプレックスが存在するわけである。なるほどねーという世界だった。

エジプト考古学博物館

ピラミッドの話からいきなりカイロの話に戻る。エジプトといえばピラミッドの次くらいに連想されるものはツタンカーメンの黄金のマスクではなかろうか。その時代の遺跡である王家の墓には行かなかったけれど、マスク自体はカイロ市街にある考古学博物館に展示されているので見に行った。

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ガイドブックによると混むから朝一番に突撃しろ、と書いてあったりするけれど、政変後観光客がまだ戻っていないということもあってか、あるいは平日ということもあってか、物が見れないほど混むということはなさそうだった。もちろん朝一番は人が少ないのでじっくり見れるとか、しばらくすると団体様がやってきて騒がしくなる、とかはあるのだけれど。
黄金のマスクは勿論素晴らしいのだけど、驚かされるのはそれ以外の副葬品もめっちゃ充実していたこと。棺、いろんなアクセサリーといった副葬品もゴールデンなグッズが満載である。一つ一つを見ていると「わー豪華だな」「腕の良い職人さんがいたんだな」という感じになるけど、あれだけのボリュームとなると文明、政治といった感じですごさがあった。

ちなみにこれは博物館の外にいた猫です。

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治安の話

www.anzen.mofa.go.jp

今回滞在したカイロは2017年2月現在では "レベル1:十分注意してください" に分類されて、まあ気をつけてね、という感じだった。

その国・地域への渡航,滞在に当たって危険を避けていただくため特別な注意が必要です。

とはいえ地図を見てもらうとわかるけど、カイロやアレキサンドリア周辺を除くとだいたいレベル2以上という感じになる。つまりまぁ結構アレである。

そのレベル1のカイロに滞在していた感想としては、テロなどを考慮しない日常的な生活において、治安の悪さを感じることは特になかった。客引き、物売りの人達だってあくまで客引きや物売りだし、僕が歩いた範囲ではしつこい物売りとかも特にいなかったと思う。日本の繁華街の客引きの方がよっぽど鬱陶しいw 実際外務省から出されている情報においても、日常的な治安に関する注意事項はない。
ただまぁ、テロとかに関しては平常時 and/or 日本よりリスクはきっと高くて、僕の滞在中には当たりを引かなかったというだけではないか、と言われると反論はできない。無事に帰ってきたからこそこうやって呑気にブログを書いているので、生存バイアスという話もある。

というか、カイロでモスクや教会にも行ったわけなんだけど、コプト教の教会は先日もテロがあったりしたので正直行くべきではないと思う。いけるいけるの精神で行った判断がミスってたと思う。

www.afpbb.com

ほか、観光したとこ

サクサクいきます。

Cairo Tower

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Cairo Tower

塔を見ると登らざるを得ない習性が人間にはある。しかしべらぼうに待つし非エジプト人の入場料はめっちゃ高いので、割に合った体験かというと悩ましいかもしれない……
眺めはいい。よく見ると空の果てにピラミッドが見えたりもして面白かった。よく見ると空が霞んでいる。砂埃かな……

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モスク

モスクや後述の教会は現地の英語のプライベートツアーで行ったのだけれど、特にモスクはイスラム教のあれこれ、みたいな話を聞きながら見学したことでよりナルホド感があった気がする。

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コプト教の教会

こっちも前述のプライベートツアーの一環だった。治安のところで貼った記事にもあったけど、12月にはカイロでもコプト教教会のテロとかあったので正直これはだいぶリスクテイクしてしまった選択だと思う。確かによかったのだけれど、(知らないうちに)テイクしていたリスクには見合ってなかったと思う。。。
写真は撮り忘れました。

所感

全体としてすごくいい体験だった。
なかなかエジプトに行くぞ!って機会はないと思うのだけれど、降ってきた機会をゲットした甲斐があったというかんじ。世界ふしぎ発見!を毎週見る少年期を過ごしてきたので、あの番組でよくフィーチャーされていたピラミッドを生で体験できたのは素晴らしかった。太古の昔のエジプトのファラオパワーと、それを実現できた政治や文化の存在について思いを馳せる素敵な旅だったと思う。
また、カイロの町並みやギザ周辺の素朴な感じも刺激的で、こういうのも現地に行ってみてこそ肌で体験できることなのよなぁ、と思った。

なのでみなさまも是非!と言いたいところだけど、テロとかそういうのもあるのできちんと安全度とか判断してやっていきましょう。ほんとに……

*1:欧米人の観光客とかでそういう格好の人も見たけど……