2日目の話です。
体感としては1日目のプラリネとアイルのような爆発的なピークがあったというよりは、ずっと終始楽しかったというイメージの方が先に立つ日だったかなぁ、と思っている。爆発的というのはある意味日本武道館での4thライブ決定の瞬間がそうだったかもしれないけれど、まぁパフォーマンスの話ではないので。。
セットリストの雰囲気も1日目とは全然違ってツアーファイナルということを強烈に強調したセットリストだったし、各公演のリーダーのソロ曲が10曲続いたコーナー(所謂ボスラッシュ)はツアーファイナルならではの構成だったし迫力があった。
あと、ペアになってる765プロASメンバー(それぞれ千早、春香)の印象が強すぎて3rdツアーでどう披露されるのかが気になっていたアライブファクターとハルカナミライの2曲が、ミリオンのシアターメンバーの中で実現できる限りおそらく最高でしょうという形で披露されたのを見ることができたのもよかった。
……という話などをつらつらと書きます。セットリストとかはファミ通のリポートあたりをご覧くださいませ :
www.famitsu.com
と、続きを読む記法で段落を区切ったのだけれど、書き出しっぽい話題があんまり見つからなかった。いつもだとだいたい会場の話とかを導入にするのだけれど、そういう話は1日目の感想に書いてしまった : THE IDOLM@STER MILLION LIVE! 3rdLIVE TOUR BELIEVE MY DRE@M!! @ MAKUHARI0416に行ってきた - 平常運転
セットリストの話
気を取り直してセットリストの話をする。2デイズということで、1日目のセットリストをベースに出演者や曲を入れ替えたようなセットリストになるのだろうと思っていたのだけど、蓋を開けると全然違う構成だった。1日目はライブツアーの幕張公演という感じのセットリストだったけれど、2日目はライブツアーのファイナル公演という感じのセットリストで、だいぶ違う雰囲気だった。終盤に各公演のリーダーのソロ曲が並ぶ都合で、普段なら終盤になりそうな たしかな足跡 とか WHY? とかが割と早い段階で出てきたし、逆に早い段階で来そうな夏川さんや麻倉さんのソロがなかなか来なかったりして、ライブの序盤からこれは昨日と違うぞ……!という感じがしていた。
そして、 Birth Of Color と ジレるハートに〜 の人選はだいぶ予想外だった。幕張1日目の感想に書いた"オリジナルメンバーにとらわれない編成"の方って感じだけど、特にジレる〜はミリオン2ndやアイマス10thの影響で藤井さんや上田さんのイメージが強い中、どちらも不在というのはちょっと予想外。それでも、ジレる〜のメンバーがミリオンのライブ常連組ばっかりなのを見ると、オリジナルメンバーではないけど何も心配要らないな、ということをちょっと思ったりした。別に普段オリジナルでないメンバーだったからといって心配になったりはしていないつもりだったけど、今回山崎さんや木戸さんの姿を見た時に「あーだいじょぶそう」と思った自分がちょっと印象的だった。
アライブファクターの話
最初にも書いたように、LTDのデュエット曲のうち静香と千早のデュエットのアライブファクターと、未来と春香のデュエットのハルカナミライは、あまりにもその先輩後輩ペアのための曲、という感じだったので、いったいどう披露されるのか、と思っていた。特にハルカナミライは他のミリオンメンバーが"代役"を努めるところを全然想像できなくて、これはシークレットゲストに中村さんでも来ないと無理なのでは、と勝手に思っていたりもした。
そのうちアライブファクターの方が披露されたのは中盤から終盤にさしかかるブロックの最後。田所さんとともにステージに上がったのは Machicoさんだった。
この2人のパフォーマンスがすごくて、アイドルというよりは2人のシンガーが歌で殴り合ってるような(いい意味で)すごいバトルだった。大サビとかで、センターステージで2人向き合って歌っているところとかは、まさに2人のバトル、という感じだった。
強烈に千早と静香の曲だったこの曲をどうやってミリオンメンバーで披露するか、というのに対する答えは、歌詞を一部変えて曲の意味合いを変える、ということだった。この変更はすごいハマっていて、田所さんとMachicoさんが前後関係ではなく横並びの2人として歌をぶつけ合うパフォーマンスにすごくよくハマっていたと思う。
アライブファクターの歌詞に関して。
— 藤本記子(キノコ) (@Noriko_Fujimoto) 2016年4月17日
今回大サビの歌詞を幕張バージョンとして一部アレンジさせていただきました。
君と憧れ 君と待ち焦がれ
この歓びの調べを
共に憧れ、待ち焦がれた3rdライブ、幕張。
そこで歌える歓びの歌。
生き様をぶつけあう姿に心ごと持って行かれました。
2人とも凄くよいパフォーマンスだったんだけど、やっぱりMachicoさんはすごいなと思っていて、もともと自分の曲ではないところに入っても見劣りしないし、そこにきっちり翼、Machicoさんのあの甘い歌声のテイストを入れることで、オリジナルメンバーではなくMachicoさんがいるんだ、という存在感を凄くアピールする。まあ毎公演そういうことを思わされてきたのだけど、今回もこのアライブファクターでその力を見せつけられた気がした。
"ボスラッシュ"の話
その終盤のボスラッシュの話。セットリストの並び以外にも、1日目より各ブロックの曲数が少なくてなんだろうなと思っていたのだけれど、そうやって曲の枠を捻出することで最終ブロックに各公演リーダーのソロが10曲並べる、という意図だったのだ!
夢色トレイン から Happy Darling の大盛り上がり曲2連続がこのタイミングで来るという意味でもパワフルだし、僕の大好きなフローズン・ワードは大阪の時よりもさらに良いパフォーマンスだったと思う。
そんなこのブロックで一番印象的が強かったのは Machico さんの強烈な気迫と、続いて出ていた田所さんの穏やかで優しい歌声のギャップだった。
Machico さんの Believe my change! は、今までのどの公演で聞いたよりも強烈な気迫が籠もっていた。BMC は 恋のレッスン〜 とかに比べれば気迫を籠めるタイプの曲ではあるけど、この日見たようなストレートに気迫溢れるパフォーマンスを見ることになるとは思ってなかったので、正直びっくりするほどだったし、鳥肌が立つような凄さがあった。
そういう Machico さんのパフォーマンスの後に出てきたのが田所さんで、この日は Catch my dream だったのだけれど、直前の Machico さんの気合いや、あるいは前日の Precious Grain の時と比べると、驚くほど穏やかで優しい歌い方だった。 BMC がここまで気合いを籠める曲だと思っていなかったというのと同様、 Catch my dream もここまで穏やかで優しい表現をされる曲になると思っていなかったのだけど、田所さんの表情も歌声もとても優しくて素敵なパフォーマンスだった。
ハルカナミライの話
ここまでの公演で、LTDのデュエット枠は1人1公演1回(自分の曲 or 他の曲のサポート)の出演だったから、山崎さんがたしかな足跡に出てきたときには一瞬「お?」と思っていたりした。まぁハルカナミライをやらないことはないだろうから、何か特別な枠でやるのだろうと思ってはいたけれど、その「特別な枠」はラスト前のリーダー2人のデュエット枠だった!
未来飛行が終わったあと、(たしか)ハルカナミライのイントロが流れ始めて、田所さんがメインステージの(たしか)奈落からシュッと上がってきて登場する。山崎さんが未来の台詞として「静香ちゃん!」と呼ぶ(たしか)。この辺うろ覚えなので順序逆かもしれない。そうやって、未来と静香の2人でハルカナミライが始まった。
アライブファクターでは、曲の歌詞を少し変えて歌う2人の関係性に合わせた世界観の歌に作り替えられていた。ではハルカナミライはどうしたのかというと、一歩先を行く先輩を少し斜め後ろから後輩が追いかけて一緒に走って行く春香と未来の曲を、ゲッサンで描かれた静香と未来の先輩後輩の関係性に移し替えることで曲が再構築されていた!ライブ後のミリラジで「ミュージカルみたい」というような声優さんの評もあったように、歌詞に合わせて未来役の山崎さんと静香役の田所さんが追いかけたりして絡む振り付けもあって、1日目のアイルに続いてゲッサンが再びステージ上に降臨していた。
いざこういう演出が始まるまではこの曲は山崎さんと中村さん以外の組ではどうしようもないでしょう、と思っていたのだけれど、静香と未来の関係性として表現されたこの曲はバシッとハマっていて、本家じゃないと…的なひねくれ精神が僕の中に顔を出すこともなく最高に楽しい組み合わせだった。
そのほかの話
Understand? Understand! は幕張2日目でやるかは五分だと思ってたので聴けて良かった。雨宮さんがこういう楽しい全振りみたいなデュエット曲を歌うのはちょっと珍しいなぁと思ったりもした。
いろんな曲をいろんな人が歌うアイマスのライブだと、曲が始まって誰が歌うかわかった時点でおおっ、とどよめいたりウオオオオ、と歓声が上がることはよく上がるけれど、今回麻倉さん(もちょ)と藤井さん(もちょガチ勢)が並んだ Smiling Crescent の頭のように笑いが起きるのもそうそうない機会だろうと思う。(最近だと、10周年ライブでホムラジコンビこと渡辺(優)さんと松嵜さんの2人が揃ったときくらいかも)
765プロカバーコーナーの選曲は1日目と同じで、なので何がくるかは(少なくとも1曲目が同じだった時点でそれ以降については)分かっていたのだけど、分かっていても曲が来る度にウオオオオオ、となってしまう。何が来るか分かって落ち着く分があるかと思いきや、何が来るか分かっているからイントロの1音目から迷わずウオオオオオオ、となるので世話はない。
待ち受けプリンスの「うそつき。」という台詞は2日とも諏訪さんだったけれど、1日目と2日目で台詞のテンションが全然ちがって、2日目はうそつきー!と叫ぶ感じで、同じ諏訪さんのパートなのに全然違ったのでびっくりしてしまった。
そして両日とも歌わせてもらった、待ち受けプリンス♡1日めのせつなげver。2日のシャウトver。どちらの「うそつき。」も楽しんで頂けてたら嬉しいです(笑)姫たちのちゅ〜わ♡届けられたかな(o^^o)??? pic.twitter.com/oNagmUx962
— 諏訪彩花 (@Suwa_Ayaka) 2016年4月18日
大阪公演の時にも思ったのだけれど、やっぱり駒形さんの歌声はすごくよかった。真っ直ぐですごく綺麗な歌声なんだけれど、さらにソロの歌をよく聴いていると、ダイナミクスでもすごい歌に表情を付けるひとなのだなぁ、と思った。持ち曲の Melody in Scape や vivid color もそうだけれど、カバーコーナーのマリオネットの糸とかでかっこいいところも見られて、ほえー、やっぱりすげーなー、という感じだった。
ツアー振り返ってまとめの話
1月末から2ヶ月半強くらいかけて走ってきた3rdライブツアーの最後の公演に相応しい、クライマックス感満点のライブだった。なので最後の挨拶の時とかは結構寂しい思いもあったのだけれど、そう思って Welcome!! と Thank You! が終わったところで、765プロ社長からはなんと4thライブの発表があった。アイマスで1年後のライブの告知をするのも相当珍しいけれど、なんとミリオン的に憧れの場所である日本武道館で37人全員の出演ということで、とんでもない発表をしてくれたもんや、という感じだった。1年先と聞くとそうとう先だけれど、先の楽しみが増えたということで頑張っていきたい。今度は何にお布施したらいいんですかね。。
そういう未来の話はちょっと置いといて3rdツアーの話に戻る。今回のライブツアーはいろいろ挑戦的な試みがあったように見えて、その挑戦的な試みで今まで見たことのなかった側面をいろいろ見れたと思っている。37人全員の出演は分かりやすい一例だし、リーダー制はリーダーを務める側とリーダーを務め"ない"側の両方の新しい側面を引き出したのではないかなと思う。(映像でしか見たこと無い)1stライブから2ndライブでメンバー全体の頼もしさが上がっているという感想を書いていたけれど、今回のツアーでもその頼もしさの輪が広がったように思うし、"中心メンバー"の頼もしさも公演リーダーなど随所で改めて感じられて、特にライブという観点でミリオンのメンバーの成長っぽいところが沢山見て取れたかなぁと思った。
1stの映像を見ていたときはガンガン引っ張っていける中心メンバーとそれ以外のメンバーでステージ慣れ度にギャップがあるのかなーとか思っていたんだけど、今回はコアメンバー以外のメンバーもステージ上での頼もしさがすごい上がってるなぁというようなことを思った。
THE IDOLM@STER MILLION LIVE! 2ndLIVE ENJOY H@RMONY 2日目に行ってきた話 - 平常運転
もちろん、観客個人のぼくの感想として、沢山ライブに行けて見れてよかったとか、いろんな曲を聴けてよかったとか、(ツアーを通して)37人全員がステージに立つところを見れて良かったとか、そういうシンプルな感想もある。
また、そういう偉そうな感想と素朴な個人の感想の両方ですごく意義深かったのはゲッサンコミック版がミリオンライブのストーリーのひとつの軸として機能し始めてる、ということだったかなぁと思う。外形的にはゲームやCDが本家であってコミックはメディアミックス展開であるようにも取れるのだけれど、アイルの演出とパフォーマンスや(言明こそされてないけど)ハルカナミライの演出とか、ライブの大事なところにゲッサン的な文脈が織り込まれていて、ぼくが思っていた以上にゲッサンのコミック版がミリオンのライブにおける重要な位置にいるのだなぁというように思った。まぁ1日目も2日目もライブ中にそんなこと考えてる余裕は全くなくて、こうやって後から振り返っての感想なんだけど。
ただ、ケチをつけるわけじゃ無いけれど、この先のライブでは考えてほしいなと思うところもなかった訳ではない。
ドリームトラベラーの間奏のコールをユニット名の"MIXNUTS"から"MILLION"に読み替えたり、千早や春香なしでは元のニュアンスで表現しきれないアライブファクターとハルカナミライを読み替えたりした演出は、今回のライブだけに限って言うならとてもよかったと思う。けれど、ドリームトラベラーがミックスナッツの曲であることはやっぱり大事にしてほしいし、アライブファクターやハルカナミライのASの先輩との関係性も大事にしてほしいと思っている。いざライブになるとこういうことを忘れてとにかく最高、という気持ちでライブを楽しんではいるのだけれども。
ドリームトラベラーのコールアンドレスポンスが原曲ではMIXNUTS(ミックスナッツ)だったのが、今回の公演ではMILLION(ミリオン)になっていて、観客席は1日目の1回目ではみんなけっこう困惑してた。ぼくも困惑してた。ミリオンコールするのもそれはそれでミリオンライブとしての一体感があって楽しいんだけれど、もともとミックスナッツのユニット曲なので、ミックスナッツコールできる機会も今後またあるとよいな、と思ったりした。
THE IDOLM@STER MILLION LIVE! 3rdLIVE TOUR BELIEVE MY DRE@M!! @OSAKA0312&@OSAKA0313 に行ってきた - 平常運転
ちょっと最後に小言っぽいことを書いてしまったけれど、3rdツアーは本当に楽しいライブツアーだったし、幕張公演2日目はそのファイナルとしてとても楽しかった。この2ヶ月半ずっと楽しい思いをできたことに本当に感謝している。ゲームもCDもコミックも次の展開が発表されているので、来年の武道館ライブに向けてミリオンライブが成長していくところを見守っていきたいしプロデュースしていきたいなーと思っている。
ちなみに、他の公演の感想はこのページから読めます:
astj.hatenablog.com